« 戦争リアリティー | トップページ | 人生とは?という問いに対する暫定的な答え »

2007年7月11日 (水)

もっとそっち側につれてってくれー!

「大日本人」を観た。

東京出張の際、渋谷東武ホテルに宿泊し
夜暇だったので近くの映画館に行く。
「サムライ」とかゆう“つけ麺”のラーメン屋で腹ごなしをしてから…

このつけ麺がまずいのまずくないのってまずい!
冷めたラーメンをピリ辛の熱い汁につけて食えというのだが、
すでに汁は生ぬるいのだ。これが堪え難くまずかった。

そんなことはどうでもいい。
「大日本人」だ。これは面白い。十二分に面白い。
タイトルがいい。シンプルな着想が最高!

しかし、しかしだ。あえて苦言を呈せば(何やねん。誰やねん。)
パーフェクトに練り上げられた「作品」ではない。
緻密な工芸的映画作品ではない。
スキが多い。結果、おしーい!という気になってしまう。

それは役者の演技力によるところが多い。
宮川や宮迫、UAの演技はいうにおよばず
松本の、板尾の演技も完璧にイリュージョンしてくれない。
あっちの世界に持って行ってくれないスキがある。

そういう意味では、この映画の真骨頂は
防衛庁のとほほなおっさん(右側)の語りのシーンかもしれない。
演技でない演技からは、
松本の得意技である生モノをイジル感が顕著だ。
(かといって一番笑えたシーンは他にあったが。)

Dainihonnjin

宮川や宮迫の成り行きで
ルーズな演技をOKにしたのは
松本の優しさなのか。
完璧主義者ではないのかな。
求めたのはTVレベルの娯楽なのか。大衆的分かりやすさなのか。

例えばモンティパイソンにはほど遠い気がする。
英語なので機微は理解できていないと思うが。
やはり1枚も2枚も上手な気がする。
松本の作品、松本のコメディーは、やはりアートではない。
それでいいんだろう。

そう思うと、お笑い界のモーツァルト、
日本最高の天才コメディアンを
超える存在が近い将来出てくる可能性はあるだろう。

要は、日本って言わずもがなのTV文化なのだ。
受動的メディアであるTVが日本文化のほぼ全て。
コメディーもやはり「広く浅く」は避けられない。

「サービス精神が無い者は生きてる資格が無い
(BRUTUS『大松本論』)」と松本は言う。

TVの世界で戦って頂点を極めたこと、
それこそが松本のスキの原因なのだろう。

松本のお笑いの原動力はほぼ“怒り”だそうだ。
本人は完璧怒ってる。それを客前でやるとウケる。
笑いをとれるというわけだ。松本は世間に常に怒っている。

最後のビックリの展開も「いいかな」と思ったけど。
やはりあの世界感でも、もっとイリュージョンしてほしかった。
そういう意味では「宇宙戦争」のほうが上か。
比べるもんじゃないけど。

松本人志よ〜!もっとそっち側につれてってくれー!
(といいつつ)「ビジュアルバム」借りよ〜っと!

|

« 戦争リアリティー | トップページ | 人生とは?という問いに対する暫定的な答え »

「Cineモン -映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/195124/7106843

この記事へのトラックバック一覧です: もっとそっち側につれてってくれー!:

« 戦争リアリティー | トップページ | 人生とは?という問いに対する暫定的な答え »